ハク - 藤原啓治
■記憶を失った青年
ヤマトの西方シシリ州の雪原で倒れていたところをクオンに助けられる。
名前を思い出せなかったため、クオンに「伝承にまでうたわれし御方の名からいただいた」というハクと名付けられる。
クオンが「お守りのようなもの」として大切に持っていた鉄扇を借りて、そのまま武器とするようになる。
子供でもできるような力仕事にも苦労するほど体力不足で、何かにつけては仕事をさぼろうとする。その一方、頭の回転が速く洞察力があって機転が利き、数学や化学を得意とする。記憶が無いためか文字は読めなかったが、それもすぐに覚えていった。
甘い菓子が好きで、ルルティエと新作菓子を作る時にも、化学の知識を応用している。酒も好み、宴会などに目が無い。
「ハクの仕事を探すため」という名目で、クオンによって帝都に連れてこられる過程でオシュトルに人柄や才覚を認められ、クオンと共にオシュトルに雇われて活動するようになる。
そういった仕事の中、危機的な状況に陥っても即興で的確な作戦を考えては、皆に指示を与えていくようになる。
正体は、旧時代の支配者たる人類(この世界でオンヴィタイカヤンと呼ばれる存在)の生き残り。